浮羽究真館高校ラグビー部メンバー|花園予選決勝の激闘と新チーム

rugby ball (25) 高校大学ラグビー

福岡県の高校ラグビー界において、「公立の星」としてひときわ強い輝きを放つチームがあります。かつての浮羽高校の伝統を受け継ぎ、地域と一体となって強化を進める浮羽究真館(うきはきゅうしんかん)高校ラグビー部です。
絶対王者・東福岡高校が君臨する福岡県において、2025年秋の第105回全国高校ラグビー大会予選では見事に第1地区決勝へ進出。花園への切符こそ逃しましたが、そのひたむきなタックルと展開ラグビーは多くのファンの心を打ちました。

この記事では、2026年度の新シーズンを迎えるにあたり、昨シーズンの激闘を支えた主力メンバーや、チームを率いる吉瀬晋太郎監督の熱い指導理念、そして「うきはを御所に」を合言葉に進むチームの全貌に迫ります。公立高校ながら全国レベルの強豪私学と渡り合う、彼らの強さの秘密を紐解いていきましょう。

項目 詳細データ
学校名 福岡県立浮羽究真館高等学校
創部 1965年(昭和40年)
監督 吉瀬 晋太郎(よしぜ しんたろう)
昨季実績 第105回花園予選 福岡県第1地区 準優勝
活動拠点 福岡県うきは市(校内グラウンド)

浮羽究真館高校ラグビー部 メンバーと2025-2026年の軌跡

浮羽究真館高校ラグビー部の強さを語る上で欠かせないのが、個性豊かでひたむきな選手たちの存在です。
ここでは、第105回花園予選決勝という大舞台を経験した2025年度の主力メンバーを中心に、チームの構成と特徴を振り返ります。
彼らが残した「準優勝」という結果は、2026年度の新チームにとって大きな財産となっています。

第105回花園予選決勝を戦った主力フィフティーン

2025年11月15日、ベスト電器スタジアムで行われた第1地区決勝。
東福岡高校という巨大な壁に挑んだ浮羽究真館のフィフティーンは、最後まで諦めない姿勢を貫きました。
この試合でチームを牽引したのは、キャプテンの吉用凌平選手を中心とした3年生たちでした。
フォワード(FW)では、激しいコンタクトを恐れないプロップの尾崎大悟選手や、空中戦とフィールドプレーで貢献するロックの浦川駿斗選手、木村天選手らが体を張り続けました。
彼らの献身的なブレイクダウンが、浮羽究真館のラグビーを支える土台となっていました。

展開力を支えたバックス陣の才能

バックス(BK)陣にも、才能豊かな選手たちが揃っていました。
司令塔であるスタンドオフ(SO)には、的確な判断とパススキルを持つ石口摩央選手や井上聖也選手らが名を連ね、ゲームをコントロールしました。
センター(CTB)では小川虎汰郎選手や坂本遥音選手が攻守の要となり、鋭いタックルで相手の攻撃の芽を摘み取りました。
また、ウイング(WTB)の國武和史選手のような決定力のあるランナーが外側で勝負する形は、チームの得点源の一つでした。
彼らのスピーディーな展開ラグビーは、観る者を魅了する「究真館スタイル」を体現していました。

新チーム(2026年度)への期待と注目選手

3年生が引退し、チームは新キャプテンを中心とした新体制(現1、2年生)へと移行しています。
2026年1月現在、新人戦や春季大会に向けて強化が進んでおり、昨年の決勝を経験した下級生たちの成長が鍵を握ります。
特に、昨年からレギュラー争いに絡んでいた選手たちが、最上級生としてどのようなリーダーシップを発揮するかが注目されます。
新チームの特徴は、先輩たちが築いた「粘り強いディフェンス」を継承しつつ、さらにフィットネスを強化し、80分間走り勝てるラグビーを目指している点にあります。

県外や遠方からの「ラグビー留学」と下宿生

浮羽究真館は公立高校ですが、その指導体制と環境に惹かれ、県内広域や時には県外からも選手が集まるようになっています。
親元を離れて下宿生活を送る部員も多く、彼らは「ラグビーに打ち込みたい」という強い覚悟を持って入学してきます。
地元・うきは市の方々が運営する下宿先での生活は、選手たちの自立心を養うとともに、地域の人々との温かい交流を生んでいます。
この「生活即ラグビー」の環境が、精神的なタフさを育む土壌となっているのです。

部員数とチーム構成のバランス

部員数は学年によって変動はありますが、単独チームとして十分な人数を確保しており、AチームだけでなくBチームの試合も組める層の厚さを維持しつつあります。
3年生から1年生までが切磋琢磨し、ポジション争いを繰り広げることでチーム全体の底上げが図られています。
また、マネージャーや分析担当の部員もチームを支える重要な「メンバー」です。
選手だけでなく、サポートスタッフも含めた全員が「One Team」となって勝利を目指す姿勢こそが、浮羽究真館の最大の武器と言えるでしょう。

吉瀬晋太郎監督の「情熱」と指導哲学

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浮羽究真館の躍進を語る上で、吉瀬晋太郎(よしぜ しんたろう)監督の存在は絶対に外せません。
同校のOBであり、自らの母校を「花園常連校」へと押し上げるために情熱を注ぐ青年監督。
彼の指導は単なる技術指導にとどまらず、人間形成と地域貢献を主眼に置いた独自の哲学に基づいています。

「うきはを御所に」公立の雄を目指して

吉瀬監督が掲げるスローガンの一つに、「うきはを御所に」という言葉があります。
これは、奈良県の公立校ながら全国準優勝などの実績を誇る強豪・御所実業高校をモデルに、地域密着型の強化を目指すという決意の表れです。
専用の寮や莫大な強化費があるわけではない公立校が全国で勝つためには、地域住民の理解と協力、そして何より選手たちの「主体性」が不可欠だと考えています。
「環境を言い訳にしない」という強いマインドセットが、選手たちに浸透しています。

「感動・笑・夢」を届けるラグビー

監督が選手たちに常に問いかけるのは、「誰のために、何のためにラグビーをするのか」という本質的なテーマです。
チームの理念として「感動・笑・夢」を掲げ、ただ勝利を目指すだけでなく、プレーを通じて観客や地域の人々に感動を与え、笑顔にし、夢を見せる存在でありたいと願っています。
泥臭く体を張り続けるプレーや、試合後の清々しい態度は、この理念が選手一人ひとりに染み込んでいる証拠です。
勝利至上主義ではなく、「応援されるチーム」であることを最優先しています。

JRFU公認A級コーチとしての理論と分析

吉瀬監督は情熱的なメンタル指導だけでなく、日本ラグビーフットボール協会(JRFU)公認A級コーチの資格を持つ理論派でもあります。
最新のラグビートレンドを研究し、自身のチームに合った戦術へと落とし込む手腕には定評があります。
特に、フィジカル差を埋めるためのブレイクダウン(接点)の技術や、スペースを有効に使うアタックの戦術は緻密に計算されています。
「熱さ」と「理詰め」のバランスが取れた指導が、選手たちのポテンシャルを最大限に引き出しているのです。

強さの秘密は「地域密着」と「科学的アプローチ」

私立の強豪校に比べてリソースが限られる中で、なぜ浮羽究真館はここまで強くなれるのでしょうか。
その背景には、うきは市という土地柄を活かした独自の取り組みと、現代的なデータの活用があります。
ここでは、グラウンド外での工夫や、チーム強化の裏側にある具体的な戦略について解説します。

コンディション管理アプリ「Atleta」の活用

浮羽究真館では、選手のコンディション管理にICTツールを積極的に導入しています。
「Atleta(アトレータ)」などのアプリを活用し、日々の食事、睡眠時間、疲労度、体重などを可視化。
選手自身が自分の体調を客観的に把握する習慣をつけることで、怪我の予防やパフォーマンスの向上に繋げています。
吉瀬監督やトレーナーもこのデータを共有し、個々の選手に合わせた練習負荷の調整や食事指導を行っています。
限られた練習時間で最大の効果を出すための「賢いラグビー」がここにあります。

地域と一体になった強化体制

「地域のために 地域とともに」という理念は、単なるスローガンではありません。
地元・うきは市では、ラグビー部を応援する機運が非常に高く、商店街や市民の方々からの差し入れや声援が絶えません。
また、地元の小中学生ラグビースクールとの連携も密に行われており、高校生が子どもたちにラグビーを教える機会も設けられています。
こうした活動を通じて、選手たちは「自分たちは地域に支えられている」という感謝の気持ちを持ち、それが試合での「あと一歩」の粘りに変わるのです。

フィジカル強化と「食」へのこだわり

高校ラグビーにおいて、フィジカルの強さは勝敗を分ける大きな要因です。
浮羽究真館では、ウエイトトレーニングはもちろんのこと、「食育」にも力を入れています。
保護者会や地域の方々の協力のもと、練習後に補食(おにぎりやプロテインなど)を提供する体制を整え、体を大きくするための栄養摂取を徹底しています。
入学当初は細かった選手が、3年間で逞しいラガーマンへと変貌を遂げるのは、こうした日々の積み重ねの結果です。
「食」を通じて体を作り、心を育てる指導が実践されています。

卒業生の進路と大学ラグビーでの活躍

浮羽究真館ラグビー部での3年間は、選手たちの将来のキャリアにも大きな影響を与えています。
ラグビーで培った精神力や規律は、大学進学や就職活動においても高く評価されています。
ここでは、卒業生たちの主な進路先や、大学ラグビー界での活躍について紹介します。

主な進学先と就職先

卒業生の進路は多岐にわたりますが、ラグビー推薦やAO入試などを利用して大学へ進学し、競技を継続する選手が多くいます。
過去の進学実績には、京都産業大学、流通経済大学、大東文化大学、天理大学、福岡大学、日本体育大学などのラグビー強豪大学が並びます。
また、地元企業への就職や公務員(自衛隊、消防、警察など)として活躍する卒業生も多く、社会に出てからもラグビー部で培った「One for All, All for One」の精神を発揮しています。

OBたちの活躍が現役生の刺激に

大学ラグビーのトップリーグ(関西大学Aリーグや関東大学リーグ戦など)で活躍するOBの姿は、現役生にとって大きな励みとなっています。
また、トップチーム「ルリーロ福岡」などでプレーを続ける選手や、レフリーとしてラグビーに関わり続ける卒業生もいます。
OBがグラウンドに顔を出して後輩たちを指導することも日常的な風景であり、縦の繋がりが強いのも浮羽究真館の特徴です。
先輩たちの背中を追いかけ、より高いレベルを目指すサイクルが確立されています。

不登校からの再起など、多様なバックグラウンド

浮羽究真館ラグビー部は、多様な背景を持つ生徒を受け入れる懐の深さも持っています。
過去には、中学時代に不登校を経験した生徒がラグビー部に入部し、仲間との絆を通じて学校生活を取り戻し、主力選手として活躍した事例もありました。
ラグビーというスポーツが持つ「誰にでも適したポジションがある」という特性と、チーム全体の受容的な雰囲気が、生徒たちの人間的な成長を促しています。
ここは単なる部活動の場を超えた、人生の道場とも言える場所なのです。

2026年度 入部案内と練習環境

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最後に、これから浮羽究真館高校を目指す中学生や保護者の方に向けて、入部に関する情報や練習環境についてまとめます。
2026年度の新入部員も、この熱い環境の中で大きく成長することが期待されています。

練習場所と時間

主な練習場所は、校内にあるラグビー部専用グラウンドです。
放課後の練習時間は季節によって異なりますが、平日は2〜3時間程度、週末は練習試合や遠征が行われることが一般的です。
照明設備も整っており、冬場の夕方以降も充実した練習が可能です。
また、うきは市の豊かな自然環境を活かしたロードトレーニングや、近隣の坂道を使った走り込みなども行われ、心身を鍛え上げています。

見学・体験について

ラグビー部は常にオープンな姿勢で、中学生の見学や体験を受け入れています(学校行事や規定に基づく)。
興味がある場合は、学校やラグビー部の公式SNSなどを通じて問い合わせることをお勧めします。
実際の練習の雰囲気や、先輩たちの活気ある姿を肌で感じることで、入学後のイメージがより具体的になるはずです。
初心者も大歓迎で、高校からラグビーを始めてレギュラーになった選手も数多く存在します。

保護者のサポート体制

保護者会(父母会)の活動も活発で、試合の応援や合宿のサポートなど、チームを全面的にバックアップしています。
しかし、決して強制的なものではなく、「子どもたちの頑張りを一番近くで応援したい」というポジティブな雰囲気で運営されています。
保護者同士の仲も良く、ラグビーを通じて親同士のコミュニティも広がっています。
地域、学校、保護者が三位一体となって選手を支える体制は、浮羽究真館の大きな魅力の一つです。

まとめ:2026年、新たな歴史を刻む「究真館」に注目!

浮羽究真館高校ラグビー部は、2025年秋の花園予選決勝進出という確かな実績を自信に変え、2026年度もさらなる高みを目指しています。
吉瀬晋太郎監督の「うきはを御所に」という壮大なビジョンのもと、新チームのメンバーたちは今日もグラウンドで汗を流しています。

  • 第105回花園予選準優勝の実績:東福岡に次ぐ県内トップクラスの実力を証明。
  • 吉瀬監督の情熱指導:「感動・笑・夢」を掲げ、人間力を育てる教育的アプローチ。
  • 地域密着の強み:うきは市全体がチームを支える温かい環境と一体感。
  • 新チームの可能性:先輩たちの悔しさを知る新2・3年生の躍動に期待大。

公立高校の限界に挑戦し続ける彼らの姿は、見る者に勇気を与えてくれます。
2026年シーズン、花園という「夢」を掴み取るために走り続ける浮羽究真館高校ラグビー部から、片時も目が離せません。
ぜひスタジアムに足を運び、彼らの熱いプレーに声援を送りましょう。

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