明治大学ラグビー部、悲願の「大学日本一」奪還。紫紺のジャージが国立競技場で歓喜に包まれました。
2026年1月11日に行われた第62回全国大学ラグビーフットボール選手権大会決勝。宿敵・早稲田大学との「雪の早明戦」ならぬ熱戦を22-10で制し、7大会ぶり14回目の優勝を果たしました。
「今年のスタメンは誰?」「なぜこれほど強かったのか?」
本記事では、大学選手権決勝を戦い抜いた最新スタメンを中心に、明治大学ラグビー部の強さの秘密を徹底解剖します。
【記事を読むメリット】
- 大学選手権優勝メンバー(スタメン・リザーブ)が一覧でわかる
- 決勝戦で光った「勝因」と戦術的なポイントを理解できる
- 来季の中心となる有望な下級生選手を先取りできる
明治大学ラグビー部スタメン:大学選手権決勝の勇者たち
7大会ぶりの栄冠を掴み取った、決勝・早稲田大学戦の登録メンバーを紹介します。伝統の「重戦車」FWと、決定力のあるBKが見事に融合した布陣です。
フォワード(FW):圧倒的なスクラムを組む8人
明治の代名詞であるスクラムと接点の強さを支えたフォワード陣です。特に第1列(フロントロー)の安定感が、決勝戦でも勝負の分かれ目となりました。
| Pos | 氏名 | 学年 | 出身校 | 寸評 |
|---|---|---|---|---|
| PR1 | 田代 大介 | 3年 | 大分舞鶴 | 決勝で逆転トライ。運動量豊富な機動型プロップ |
| HO | 西野 帆平 | 4年 | 東福岡 | セットプレーの安定と激しいタックルの要 |
| PR3 | 山口 匠 | 3年 | 流経大柏 | スクラムの強さは学生屈指。U23代表選出 |
| LO4 | 亀井 秋穂 | 3年 | 長崎北陽台 | 191cmの長身でラインアウトを支配する |
| LO5 | 物部 耀大朗 | 3年 | 中部大春日丘 | フィジカルバトルで負けない接点の鬼 |
| FL6 | 楠田 知己 | 4年 | 東海大大阪仰星 | 副将。泥臭いプレーでチームを鼓舞し続けた |
| FL7 | 利川 桐生 | 4年 | 大阪桐蔭 | 副将。ジャッカルと突破力で局面を変える仕事人 |
| NO8 | 最上 太尊 | 4年 | 仙台育英 | 強烈な突進力でゲインラインを割るクラッシャー |
バックス(BK):決定力と判断力を兼ね備えたライン
今季の明治はBKの展開力も脅威でした。主将の平選手を中心に、好機を逃さずトライを取り切る力が光りました。
| Pos | 氏名 | 学年 | 出身校 | 寸評 |
|---|---|---|---|---|
| SH | 柴田 竜成 | 4年 | 秋田工 | テンポの良い球出しで攻撃のリズムを作る |
| SO | 伊藤 龍之介 | 3年 | 國學院栃木 | 決勝で独走トライ。天才的なゲームメイク能力 |
| WTB11 | 海老澤 琥珀 | 3年 | 報徳学園 | 異次元のステップで相手守備網を切り裂く |
| CTB12 | 平 翔太 | 4年 | 東福岡 | 主将。正確なキックと統率力で優勝へ導いた |
| CTB13 | 大和 哲将 | 2年 | 佐賀工 | 鋭いタックルと縦への推進力が魅力 |
| WTB14 | 白井 瑛人 | 2年 | 桐蔭学園 | スピードとフィニッシュ能力に優れた若き翼 |
| FB | 竹之下 仁吾 | 3年 | 報徳学園 | 最後尾からのカウンターと安定した守備 |
リザーブメンバー:試合を決めるインパクトプレーヤー
後半の勝負所や、怪我人のバックアップとして控えるメンバーも超豪華です。決勝戦では後半8分に途中出場の大川虎拓郎選手が貴重なトライを挙げました。
- HO/PR 大川 虎拓郎(3年):決勝でダメ押しのトライを記録。フィールドプレーも得意。
- PR 富田 陸(4年):スクラムの圧力を維持するベテラン。
- LO/FL 菊池 優希(4年):空中戦と接点に強いマルチプレーヤー。
- SH 田中 景翔(3年):攻撃のテンポを変えられるスクラムハーフ。
- FB/WTB 山川 遥之(4年):キック力と安定感が持ち味の寮長。
注目ポイント:3年生主体の強力な布陣
今回のスタメンの特徴は、PR田代、PR山口、LO亀井、LO物部、SO伊藤、WTB海老澤、FB竹之下と、攻守の要に3年生が多く名を連ねている点です。
4年生が作り上げた「規律」と「情熱」を、実力ある3年生がフィールドで体現しました。彼らが最高学年となる来シーズンも、明治の黄金時代が続く予感をさせます。
早稲田戦の勝因:ディフェンスの勝利
決勝スコアは22-10。攻撃力もさることながら、早稲田の強力なBK陣をわずか1トライに抑え込んだ「ディフェンス」が最大の勝因でした。
特に自陣ゴール前での粘り強いタックルと、ブレイクダウン(ボール争奪戦)での激しさが、早稲田のテンポを完全に狂わせました。「前へ」の精神は、アタックだけでなくディフェンスでも発揮されたのです。
フォワード(FW)分析:伝統のスクラムと進化

「明治といえばスクラム」という伝統は今も健在ですが、現代ラグビーに適応した進化も見逃せません。単に重いだけでなく、8人が塊となって押す技術と、フィールドプレーへの参加意識が向上しています。
スクラムでの圧倒的優位性
決勝戦でも、明治はスクラムで優位に立ちました。相手ボールのスクラムにもプレッシャーをかけ、反則(コラプシングなど)を誘発することで、試合の流れを引き寄せました。
特に第1列の田代選手、西野選手、山口選手の連携は抜群で、相手に組ませないほどの低さと結束力を誇ります。これがBKの攻撃機会を増やす原動力となりました。
セットプレーからの得点力
ラインアウトモールからのトライも明治の武器ですが、今季はそこを「囮」にしたサインプレーも多彩でした。
決勝の逆転トライ(前半19分)は、モールを押し込むと見せかけてBKへ展開し、最後はPRの田代選手が中央に飛び込みました。FWの圧力があるからこそ、相手ディフェンスが内側に寄り、外側にスペースが生まれるのです。
ブレイクダウンでの激闘
LOの亀井選手や物部選手、バックローの利川選手らが、密集戦で身体を張り続けました。
相手の攻撃テンポを遅らせる「スローボール」を強いることで、ディフェンスラインを整える時間を作りました。派手さはなくとも、この泥臭い仕事が22-10というスコアに直結しています。
バックス(BK)分析:「前へ」運ぶ判断力
FWが作ったチャンスを確実に得点に変えるBK陣。特に今季は、個の能力に頼るだけでなく、組織的な崩しが際立ちました。
SO伊藤龍之介のゲームメイク
司令塔であるSO伊藤龍之介選手(3年)の判断力が光りました。キックでエリアを取るのか、自ら仕掛けるのか、パスで味方を走らせるのか。その選択が常に的確でした。
決勝の前半終了間際に見せた独走トライは、相手の守備のギャップを一瞬で見抜いた、まさに「天才」のプレーでした。
主将・平翔太の統率力
CTB平翔太選手は、プレーのみならず精神的な支柱としてもチームを牽引しました。
重要な局面でのプレースキック(コンバージョンゴールやPG)を冷静に沈め、着実に点差を広げました。彼の安定感がチーム全体に落ち着きを与え、焦りを生まない試合運びを可能にしました。
決定的なフィニッシャーたち
WTB海老澤選手やFB竹之下選手は、一度ボールを持てば何かを起こす期待感があります。
1対1の状況を作れば確実にゲインを切れるため、早稲田のディフェンスは外側を警戒せざるを得ませんでした。それが結果的に中央のスペースを空け、FWやCTBの突破を助ける形になりました。
2026年以降の明治大学ラグビー部展望

7大会ぶりの優勝はゴールではなく、新たな常勝軍団へのスタートラインです。来季に向けての展望をまとめます。
黄金世代となる新4年生
先述の通り、優勝メンバーの半数以上が3年生(新4年生)です。
- 伊藤 龍之介(SO):絶対的司令塔
- 亀井 秋穂(LO):FWの核
- 海老澤 琥珀(WTB):学生屈指のランナー
彼らが最上級生となる来季は、成熟度が増し、さらに隙のないチームになることが予想されます。連覇への期待は高まるばかりです。
ポジション争いの激化
明治大学は部員数が多く、層が厚いことでも知られています。優勝メンバーに割って入ろうとする下級生の突き上げも激しくなるでしょう。
特に、U20代表候補クラスの1・2年生が虎視眈々とスタメンを狙っています。部内競争の激しさが、チーム全体のレベルをさらに底上げします。
「連覇」への課題
追われる立場となる来季は、他大学からのマークが一層厳しくなります。帝京大学や早稲田大学も、打倒明治を掲げて強化を進めてくるでしょう。
優勝した自信を過信に変えず、もう一度チャレンジャーの精神で「前へ」進めるかどうかが、連覇への鍵となります。
まとめ:明治大学ラグビー部は新時代へ
7年ぶりの大学選手権優勝を果たした明治大学ラグビー部。その強さは、伝統のFW力と現代的なBKの展開力が見事に融合した点にありました。
【本記事のポイント】
- 決勝は早稲田大学に22-10で快勝
- 勝因はスクラムの優位性と鉄壁のディフェンス
- 田代、伊藤、海老澤ら3年生が主力の中心
- 主将・平翔太の統率力がチームを一つにした
来季も多くの主力選手が残る明治大学。大学ラグビー界の中心として、さらに進化した「紫紺の旋風」を巻き起こしてくれることでしょう。春季大会や対抗戦での新たな戦いにも要注目です。



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