福岡県の公立進学校でありながら、全国屈指の強豪として知られる筑紫高校ラグビー部。「公立の雄」として、私立強豪校がひしめく福岡で常に上位を争い続けています。
特に第105回全国高校ラグビー大会(花園)への出場は、多くのファンや地元住民に感動を与えました。伝統の「魂のタックル」を武器に、ひたむきにボールを追いかける彼らの姿は、見る者の胸を熱くさせます。
この記事では、最新のメンバー情報から強さの秘密、そして卒業後の進路までを網羅的に解説します。筑紫ラグビーの神髄に触れ、彼らの挑戦を共に応援しましょう。
- 第105回花園出場:5大会ぶり7回目の快挙を達成
- 注目選手:高校日本代表候補の草場壮史主将
- チームスローガン:「筑紫やぞ」「魂のタックル」
- 進路実績:筑波大や同志社大など文武両道を体現
筑紫高校ラグビー部 メンバーの特徴と2025年の軌跡
2025年度のチームは、歴代の中でも特に「結束力」と「泥臭さ」を兼ね備えた素晴らしい集団です。ここでは、花園出場を果たした主力メンバーやチームの特徴について詳しく掘り下げていきます。
第105回花園出場メンバーの横顔
第105回全国高校ラグビー大会に出場したメンバーは、個々の能力もさることながら、組織的なディフェンス力が光ります。福岡県予選第1地区決勝を勝ち抜いた彼らは、強豪・東福岡高校としのぎを削りながら成長してきました。
特にフォワード陣の運動量は特筆すべきものがあり、平均体重で劣る相手に対しても、低く突き刺さるタックルで対抗します。ブレイクダウン(接点)での激しい攻防は、日々の過酷な練習の賜物と言えるでしょう。
バックス陣も展開力があり、ワンチャンスをものにする決定力を持っています。個人のスター選手に頼るのではなく、15人全員が役割を全うする「トータルラグビー」が、今シーズンの最大の武器となっています。
主将・草場壮史が体現する「親子鷹」
2025年度チームを牽引するのは、スタンドオフ(SO)を務める草場壮史主将です。身長184cm、体重84キロという恵まれた体格を持ち、高校日本代表候補にも名を連ねる世代屈指の司令塔です。
実は彼の父・誠史さんもかつて筑紫高校ラグビー部の主将を務めた人物であり、親子二代でキャプテンを任されるというドラマチックな背景を持っています。父が果たせなかった花園での勝利を、息子が叶える姿は多くの感動を呼びました。
草場主将は、強力なキックとパスでゲームをコントロールするだけでなく、自らボールを持ってディフェンスラインを突破する力強さも兼ね備えています。精神的支柱として、苦しい時間帯でもチームを鼓舞し続ける存在です。
「公立の雄」としてのプライドと結束
筑紫高校のメンバーの多くは、スポーツ推薦で集められた私立のエリート集団とは異なり、地元の公立中学校出身者が中心です。受験勉強を経て入学し、限られた練習時間の中で工夫を凝らして強化に励んでいます。
「私立には絶対に負けない」という強い反骨心が、彼らの原動力の一つです。公立校ならではの部員同士の仲の良さと、上下関係を超えたフラットなコミュニケーションが、試合中の阿吽の呼吸を生み出しています。
練習環境も決して恵まれているわけではありませんが、それを言い訳にせず、知恵と情熱でカバーするのが筑紫の流儀です。このハングリー精神こそが、長年にわたり福岡県のトップレベルを維持し続ける理由なのです。
予選での激闘と勝利へのプロセス
第105回大会の出場権を獲得するまでの道のりは、決して平坦なものではありませんでした。福岡県予選では、ライバル校との接戦をものにし、粘り強いラグビーを展開しました。
特に決勝戦では、これまでの練習で培ってきたディフェンスシステムが機能し、相手の攻撃を寸断しました。スコア以上に内容の濃い試合運びを見せ、見事に全国への切符を掴み取ったのです。
この勝利は、選手だけでなく、指導陣、保護者、そしてOB会の熱心なサポートがあってこその結果です。チーム全体が一丸となって掴んだ「花園」であり、そのプロセス自体が彼らの財産となっています。
ポジションごとの役割と注目ポイント
フォワード(FW)は「仕事人」の集まりであり、スクラムやラインアウトなどのセットプレーでの安定感が光ります。特に第3列(フランカー、No.8)の運動量は豊富で、フィールドの至る所に顔を出してボールに絡みます。
バックス(BK)は、基本に忠実なパス回しと、裏のスペースを突くキック戦術を巧みに使い分けます。ウイング(WTB)やフルバック(FB)のカウンターアタックは鋭く、一瞬の隙を突いてトライを奪う決定力があります。
ハーフ団(SH、SO)の連携も密接で、テンポの良い攻撃のリズムを作ります。FWが作ったチャンスをBKが確実に仕留める、この有機的な連動性こそが、今年の筑紫高校ラグビー部の真骨頂と言えるでしょう。
長木裕監督が掲げる指導哲学とチーム戦術

筑紫高校ラグビー部を率いる長木裕監督は、熱い情熱と冷静な分析眼を併せ持つ名将です。ここでは、監督が掲げる指導方針や、チームに浸透している独自の戦術について詳しく解説します。
伝統の「魂のタックル」とは何か
筑紫高校の代名詞とも言えるのが、「魂のタックル」と呼ばれる激しいディフェンスです。これは単に相手を倒すだけでなく、相手の闘争心さえも挫くような、気迫のこもったタックルを意味します。
長木監督は、「タックルは気持ちだ」と常に選手たちに説いています。技術的な指導はもちろんですが、最後の一歩を踏み込む勇気や、痛みを恐れない精神力の育成に重きを置いています。
試合の後半、体力が限界に近づいた時こそ、この「魂のタックル」が真価を発揮します。相手が油断した瞬間に突き刺さる低いタックルは、幾度となくチームのピンチを救い、勝利を呼び込んできました。
選手主体のボトムアップ型組織
長木監督の指導スタイルの特徴は、選手自身に考えさせる「ボトムアップ型」のアプローチを取り入れている点です。監督が一方的に指示を出すのではなく、選手たちがミーティングを重ねて戦術を決定します。
これにより、選手一人ひとりに責任感と主体性が芽生えます。試合中の予期せぬ状況に対しても、ベンチの指示を待つことなく、自分たちの判断で修正する能力が養われるのです。
練習メニューの作成や日々の運営も、リーダー陣を中心に行われます。この自主自立の精神は、ラグビーの技術向上だけでなく、人間としての成長にも大きく寄与しています。
文武両道を支えるタイムマネジメント
進学校である筑紫高校では、勉強と部活の両立が絶対条件です。長木監督は、限られた時間を最大限に有効活用することを徹底して指導しています。
練習時間は決して長くありませんが、その分、密度を極限まで高めています。ダラダラと時間を過ごすことを嫌い、オンとオフの切り替えを明確にすることで、集中力を維持させています。
テスト期間中は練習を休み、勉強に集中させるなど、学業への配慮も欠かしません。このメリハリのある生活が、難関大学への合格実績と花園出場という二つの成果を生み出しているのです。
地元・福岡の中学出身者が輝く理由
筑紫高校ラグビー部の大きな特徴は、メンバーのほとんどが地元福岡の中学校やラグビースクール出身者であることです。ここでは、公立高校ならではの地元の絆と、選手のバックグラウンドについて紹介します。
主な出身中学とラグビースクール
筑紫高校には、近隣の春日市、大野城市、太宰府市、筑紫野市などの中学校から多くの生徒が集まります。中には、中学時代は無名だった選手が、高校で大きく開花するケースも珍しくありません。
また、「りんどうヤングラガーズ」や「つくしヤングラガーズ」、「春日リトルラガーズ」といった地元の少年ラグビースクール出身者も多く在籍しています。幼い頃から筑紫のラグビーに憧れて育った選手たちです。
彼らは高校入学前から顔見知りであることも多く、チームワークの醸成が早いのが強みです。地元の期待を背負って戦うという意識が、チームの結束をより強固なものにしています。
一般入試組と推薦入試組の融合
筑紫高校ラグビー部には、スポーツ推薦で入学した選手だけでなく、一般入試を突破して入部してくる部員も多数います。入試形態に関わらず、スタートラインは全員同じです。
一般入試組の中には、高校からラグビーを始める初心者もいますが、先輩やコーチの丁寧な指導により、3年生になる頃にはレギュラーを獲得する選手も現れます。
異なるバックグラウンドを持つ選手たちが互いに刺激し合い、切磋琢磨することで、チーム全体のレベルが底上げされます。この多様性こそが、公立高校である筑紫の面白さであり、強さの源泉です。
地域に愛されるチームとしての活動
筑紫高校ラグビー部は、地域貢献活動にも積極的に取り組んでいます。地元のラグビースクールの子供たちとの交流会や、清掃活動などを通じて、地域住民との絆を深めています。
試合会場には、保護者やOBだけでなく、多くの地元ファンが応援に駆けつけます。「筑紫の試合は見ていて気持ちがいい」と言われるのは、彼らのひたむきな姿勢が地域に愛されている証拠です。
こうした地域との密接な関係が、選手たちのモチベーションとなり、「地元のために勝ちたい」という強い想いを生み出しています。彼らは単なる高校の部活以上の存在として、地域に根付いています。
卒業後の進路とOBたちの活躍
「文武両道」を掲げる筑紫高校ラグビー部は、卒業後の進路実績も非常に優秀です。ここでは、ラグビー部OBたちがどのような大学へ進学し、社会で活躍しているかを紹介します。
国公立大学・難関私大への進学実績
多くの部員が、現役で国公立大学や難関私立大学に進学しています。特に筑波大学、福岡大学、九州大学といった国立大学や、同志社大学、関西学院大学、立命館大学などの関西の強豪私大への進学者が目立ちます。
彼らは受験勉強と花園予選という二つのプレッシャーを同時に乗り越えてきました。部活動で培った集中力と忍耐力は、受験勉強においても大きな武器となっています。
また、体育大学(日本体育大学、大阪体育大学など)に進み、教員免許の取得を目指す部員も多くいます。将来、指導者としてラグビー界に戻ってくることを志す生徒が多いのも特徴です。
大学ラグビー界でのOBの躍動
筑紫高校を卒業した後も、大学の体育会ラグビー部で競技を続けるOBは少なくありません。関東対抗戦や関西リーグといったトップレベルのリーグで、レギュラーとして活躍する選手も多数輩出しています。
特にFWの選手は、大学でも通用するフィジカルとスクラムの技術を持っており、重宝される傾向にあります。また、リーダーシップを発揮して、大学でも主将や副将を務めるOBもいます。
彼らの活躍は、現役高校生にとっても大きな励みとなります。大学ラグビーの試合会場で、筑紫高校出身の選手同士が対戦する姿は、ファンにとっても楽しみの一つとなっています。
社会で活きる「筑紫魂」
ラグビーを引退した後も、筑紫高校で培った精神は社会人としてのキャリアに生かされています。大手企業や公務員、教員など、様々な分野でリーダーシップを発揮しているOBが多くいます。
「どんな困難な状況でも逃げずに立ち向かう」「仲間のために体を張る」といったラグビーの精神は、ビジネスの世界でも高く評価されます。筑紫OBのネットワークは社会でも強固です。
彼らはOB会を通じて現役生を支援したり、就職活動のアドバイスを行ったりと、縦の繋がりも大切にしています。卒業後も続くこの絆が、筑紫高校ラグビー部の伝統を守り続けているのです。
未来のメンバーへ|入部案内と応援情報

最後に、これから筑紫高校を目指す中学生や、ラグビー部への入部を検討している人たちへ向けて、入部に関する情報や応援の方法をお伝えします。
中学生に向けたメッセージと環境
筑紫高校ラグビー部は、経験者はもちろん、未経験者も大歓迎です。「ラグビーをやってみたい」「自分を変えたい」という熱い気持ちがあれば、誰でも成長できる環境が整っています。
グラウンドは他の部活と共用ですが、工夫してスペースを使い、効率的な練習を行っています。トレーニングルームも完備されており、フィジカル強化に必要な設備は十分に揃っています。
何より、最高の仲間と出会えることが一番の魅力です。3年間共に汗を流し、苦楽を共にした仲間は、一生の宝物になるはずです。ぜひ、筑紫の門を叩いてみてください。
保護者会とOB会の手厚いサポート
筑紫高校ラグビー部の活動は、保護者会とOB会の強力なバックアップによって支えられています。試合時の応援や差し入れ、遠征費の補助など、物心両面でのサポート体制が整っています。
特に花園出場時には、多額の寄付金が集まり、選手たちが何不自由なく大会に臨めるよう支援が行われます。地域全体でチームを支える温かい雰囲気が、筑紫高校の自慢です。
保護者同士の仲も良く、子供たちの成長を見守りながら、親同士も交流を深めることができます。家族ぐるみでラグビーを楽しめる環境が、ここにはあります。
最新情報の入手方法と応援ガイド
チームの試合日程や結果、日々の活動の様子は、公式ホームページやSNS(Instagramなど)で発信されています。こまめにチェックして、ぜひ試合会場へ足を運んでみてください。
花園などの大きな大会では、スタンドがチームカラー一色に染まります。OBや保護者と一緒に声を張り上げて応援する一体感は、他では味わえない感動があります。
遠方で会場に行けない場合でも、ライブ配信などを通じて応援することができます。選手たちに届く声援が、彼らの最後の一歩を後押しする力になります。
まとめ:次なる伝説へ向かう筑紫の挑戦
筑紫高校ラグビー部は、単なる部活動の枠を超え、地域や多くの人々に勇気を与える存在です。第105回花園出場という新たな歴史を刻んだ彼らですが、その挑戦に終わりはありません。
草場主将を中心に結束した2025年度チームが見せた「魂のタックル」は、後輩たちへと確実に受け継がれていくでしょう。公立高校の星として輝き続ける彼らの姿から、今後も目が離せません。
これから筑紫高校を目指す中学生、そして応援し続けるファンの皆様。ぜひ一緒に、この熱いドラマの続きを見届けましょう。次なるキックオフの笛は、もう鳴っています!



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